四百年の誓い
 ……。


 そんな日々を繰り返している間に、季節は秋を過ぎ、冬を迎えた。


 根雪になる頃、大学は冬休みに突入。


 この冬はクリスマスも年末年始も、優雅に会えないことが確定していた。


 クリスマス休暇には帰国できるものの、幹事長の手前、東京から動けないようで……。


 華やぐ季節を一人で過ごすのは、やはり寂しかった。


 だけど孤独に震えていた去年の冬に比べれば、今のほうが全然まし。


 遠く離れているのは同じでも、心が繋がっているのが分かった今のほうが断然幸せ……と、想いをメールにしたためた。


 「年明けには、会いに行くから」


 優雅は約束した。


 「その時はクリスマスの分も年末年始の分の埋め合わせで、24時間ずっと一緒にいよう」


 「……」


 頬を赤くして、美月姫はパソコンを閉じた。


 そして冬休みの帰省の準備。


 優雅にも会えないし、休み中の課題もさほどではなかったので、実家でゆっくりしようと考えていた。
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