ゾッとするホラー短編集
私たちは、

懐中電灯の頼りない明かりで

足元を照らし、

不気味な病院の中を見ながら、

ゆっくりと階段を上っていった。






怖い怖いと思いながら、

階段をゆっくりと上っていくと、

本当に幽霊が

出てきそうな気がして、

私は落ち着かなかった。






〈 まるで私たちは、

ホラー映画の

撮影現場にいるみたい。




拓海くんと健二くんは、

幽霊なんかいないっていうけど、

私は怖いわ。




だってここは、

廃墟の病院でしょ。




死んだ人がいるんでしょ。




それなのに、

こんなところに来ようなんて、

男の人って、

本当に趣味が悪いわ 〉






私たちは、最上階の

七階に着いて

南側に長く伸びた

廊下を見つめた。






「行ってみようぜ。




本当に幽霊がいるのかを

オレたちの目で確かめよう」






拓海は楽しそうにそう言って、

先頭をきって、

長い廊下を歩き始めた。
< 14 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop