ゾッとするホラー短編集
私は本当は、

お金持ちなんかじゃなかった。






私はそこら辺にいる

普通のOL。






給料だって、

それほど高くはない。






でも私は、森野隆志と一緒にいる

夢の時間を失いたくなかった。






私は、デブでブスで陰気で、

女性の魅力を

何一つ持ってはいない。






だから私は、今まで恋を知らずに

生きてきた。






人を本気で好きになって、

本気で愛される気持ちは、

いったいどんなものなのだろう?






私のウソがバレたなら、

彼は私を軽蔑するかもしれない。






でも私は、

ほんの一瞬でもいいから、

彼に好意を持たれたかった。






それが私の魅力ではなくて、

お金の魅力だとしても……。
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