ゾッとするホラー短編集
「桜子さん、援助だなんて……。




いくらなんでも、それは……」






隆志がそう言ったとき、

私の口から私の本音が

ポロリと漏れた。






「私には恋人がいません。




正直に言えば、

私には恋人がいたときが

ありません。




理由は私が口にしなくても、

隆志くんにもわかると思います。




でも、そんな私でも、

本当は恋がしたい。




私と隆志くんとでは、

まるで釣り合いが

取れないことくらい

私にもわかっています。




お金で人の気持ちを

買えないことくらい

私にもわかっています。




でも、ときどきこうして

食事をするくらいなら……。




私ならば、隆志くんを

いろいろな高級店に

連れていくことができます。




私ならば、隆志くんに

贅沢な思いをさせられます。




だから、今日だけでなく

これからも……」
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