ゾッとするホラー短編集
さっきまで

変わった様子もなかった

入り口の扉から

青白い二本の腕が、

スッと伸びてきていた。






私たちは、

そのあり得ない出来事に怯え、

恐ろしさのあまり、

悲鳴を上げていた。





扉からスッと伸びてきた

青白い二本の腕は、

ユラユラと揺れる

懐中電灯の明かりに

照らされながら、

次第に私たちのいる手術室の方へ

入ってくる。






そして、次は足が、次は胴体が、

手術室の中にゆっくりと

入ってきて、

私たちは怯えながら、

なすすべもなく

その様子を見つめていた。






〈 こんな肝だめしなんて、

止めればよかった 〉





私は生きた心地もしない

この状況の中で

肝だめしに来たことを

本気で後悔していた。






〈 幽霊がいないなんて、

嘘じゃない……。




私たちは、これから

どうすればいいの? 〉
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