ゾッとするホラー短編集
『あなたの心臓を……、

ちょうだい……』






幼い女の子の幽霊の言葉を

私は間近で聞いていた。






〈 止めて……、

私を殺さないで……。




私は悪いことを

何もしてないでしょ…… 〉






「開いたぞ!




みんな逃げるぞ!」






私の耳に飛び込んできた

拓海の声。






「祥子、何やっているんだ!




早くしろ!」






続いて飛び込んできた健二の声。





幼い女の子の幽霊は、

青白い二本の腕を

私の方に伸ばしてきた。






〈 行かなくちゃ…… 〉






私は震える足を前に出した。
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