ゾッとするホラー短編集
私は暗闇の廊下を走りながら、

助けることができなかった

健二のことを思い、

ひとりでに涙が溢れだしてきた。






〈 健二くん、ごめんなさい。




私はあなたを救えなかったの。




私には、何もできない……。




私には何も…… 〉






私がそう思って涙を拭ったとき、

私の後ろの方から、

健二の恐怖に怯えた

悲鳴が聞こえてきた。






私は健二の悲鳴にドキリとし、

胸がしめつけられたが、

後ろを振り返ることは

できなかった。
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