ゾッとするホラー短編集
私は、拓海や恵子と一緒に

長い廊下を走り続けた。






早く自分の身にふりかかった

悪夢をぬぐい去りたくて……。






〈 私たちは、一時間前に

戻れないのかしら? 〉






私はそんなことを思い、

胸が痛んだ。






〈 そしたら私たちは、

決してこの病院に

近づかないのに…… 〉






「出口が見えたぞ!




みんなもう少しだ!」




拓海が大きな声で、

そう叫んだ。






私は前方に見えた出入り口の扉に

希望を感じながら、

残りあと少しの距離を

走り抜けて、

病院の外に飛び出した。
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