ゾッとするホラー短編集
私は仰向けにした健二の鼻に

自分の手を近づけた。






〈 生きてる!




健二くんは、

ちゃんと呼吸をしている! 〉






私は健二が生きていることを

確認すると、

思わず健二に抱きつき、

うれしくて涙がこぼれた。






〈 健二くん、

生きててくれて良かった。




私、今回のことで

一生後悔するところだった。




私、健二くんがいるところに、

戻ってきて良かった…… 〉






私は、

うれしくて止まらない涙を拭い、

これからのことを考えた。






意識を失っている

健二の体をどうするべきか?






私は健二をおぶって、

病院のこの長い廊下を

歩ききることができるだろうか?






私がそんなことを考え、

途方にくれているとき、

私の背後から、

女の不気味な声がした。






『私の心臓を……、返して……』
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