訳あり少女
……よく、この中平気で突き進めるなこの男は






『…耳、大丈夫か?』





「あぁ、嶺二はもう慣れっこだからねぇ」



独り言のように呟いた声は迅に拾われた




『慣れっこ?』




「そう。あいつが下っ端だった時からずっとあんな感じだからもう慣れたんだよ」





下っ端だった時からって…それだけ慕われてたんだな、こいつ






『迅達は?』



気になったので聞いてみた





「ん?俺らもそうだよ
だから、嶺二、俺、颯志、楝、色葉は慣れてるの」





…ん?




『色葉…?』




幹部の1人か?





「あぁ、色葉は幹部室にいるから後で紹介するよ
上行こうか」




『うん』
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