訳あり少女
「突っ立ってないで座れ」




総長席と思われる、この中で一番デカい椅子に腰掛ける嶺二に言われる





長テーブルが1つあって、それを囲むように3人がけの長ソファが2つある




その向こうに総長席がある




つまりは総長席が一番奥にあるということだ






楝と迅が向かい合わせに座っていて、迅と一緒に颯志が座っているから楝の隣に腰掛けた






「なーちゃん!何か飲みたいのある?
冷蔵庫になんでもあるからゆってね!」






『じゃあ、ハバネロ100%ジュース』





「…………へ?」





冗談でそう言うと、無表情だからか本気ととったのかかなり戸惑っている様子





『うそよ。からかっただけ。ブラックある?』






またも迅が爆笑する



もう迅はどうでもいいや






「なんだぁ。冗談かぁ
俺、本気かと思っちゃった!」





やっと理解したのかブラックの缶コーヒーを渡しながら言ってきた





『まぁ、私無表情だからね』




ありがとうと言って受け取る





「…よく、ブラックなんて飲めるね?
俺、砂糖かなり入れないと無理!!」





「まぁ、楝は甘党だからな
苺ミルクは一日に一回は必ず飲むほどだぜ?」




なんか、楝らしい





「俺は甘いのが好きなの!
この前なんか、チョコ100%ジュースとかあったから買って飲んでみたらお腹壊したしね!!」





ただのバカだったわ




でも、自慢話にするあたりやっぱり楝だなって思った





< 60 / 96 >

この作品をシェア

pagetop