続★俺だけの家政婦さん
「お前、俺の小説よりもあいつの方がいいいのかよ」

不機嫌さを露わにした野末くんが私を睨む。

「そんなのどっちがいいとか比べたりしないよ。っていうか、野末くん
須藤歩と友達なの?」

「は?別に・・・友達なんかじゃねーよ」

え?益々不機嫌になってない?

「でもここに須藤歩の本・・・ほとんど揃ってない?」

「あいつが勝手に持ってくるんだよ!」

え?持ってくるって

「え?それってここに?」

だけど野末くんは返事してくれない。

って事は・・・この流れで言うと「ここ」に来てるね。

そう思ったらなんか急に須藤歩の本が読みたくなった。

でもそう簡単に貸してくれそうにないのはわかっている。

だからちょっとかわいく呼んでみる。

「ね~野末くん」

「ん?なんだよ、声がきもちわりーよ」

げっ!気持ち悪い言われましたけど!でもめげない。

これならどうだ!

「ここある本なんだけど~~~もしよかったら~~読んでもいい?」
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