あなたの愛に深く溺れてしまいたい
───雪乃はいいよねぇ。まだ結婚してないから、恋愛できて!羨ましいよ!───


ねぇ、本当にそう思ってる?


申し訳ないけど、私には本気で思ってるとは思えないんだけど。


愛する旦那がいて、可愛い我が子がいて。


どう聞いても『雪乃、結婚もできなくて、子供のいる幸せも味わえないなんてかわいそう』って言われてる気がしてならない。


それは私の性格が捻くれてるの?


……そんな中での恋愛だったから、登俊だけが私の拠り所だった。


もちろんデートも初めてしたし、ファーストキスだって登俊が初めてだった。


処女を捨てたのも登俊が大好きだったし、32歳だった私は結婚もあるかもって思ってた。


「なのに、こんな別れってないよ……」


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