あなたの愛に深く溺れてしまいたい
ちょっと隠れ家のようなBAR〝Blue〟


はじめましての方には、ちょっと怖気ずくような高級感漂う扉。


ゴクリと唾を飲み込み、いざ入ろうと重そうな扉を開けた。


「いらっしゃいませ」


私が通う大将のような大きな声ではなく、低くて静かな声。


もちろん店内も静かなBGMがかかっていて、初めてなのに、この瞬間に好きになった。


店内をチラリと見回すと、一人の男性がこちらを見ていた。


「……柴咲課長」


柴咲課長は奥のカウンター席で、一人飲んでいた。


いつもビシッと決めているジャケットは脱いであるのか、真っ白のワイシャツ姿だった。


< 79 / 99 >

この作品をシェア

pagetop