あなたの愛に深く溺れてしまいたい
「お連れ様ですね?どうぞ、こちらへ」


私の反応で分かったのか、バーテンダーの方が柴咲課長の方へどうぞと手のひらを向けた。


一歩一歩、前に進み、柴咲課長の隣に立つと、彼は丸くて大きな氷が入ったロックグラスを見つめ、それを傾けた。


すると、コトンと氷が移動する音がした。


「来ないと思った」

「え…」

「嫌じゃないなら座れ」

「あ、はい…」


前田ちゃんと飲んだ時の酔いが少し覚め、緊張しながらも隣に座ることにした。


「ご注文は」

「柴咲課長が飲んでるのって、なんですか?」

「ウィスキーだ。飲んでみるか」

「えっと…じゃあ…」


30を超えて間接キスに戸惑う年でもない。


柴咲課長からグラスを受け取り、一口飲まさせてもらった。


「あ。飲みやすいかも」


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