理想は、朝起きたら隣に。
「美春、お願い。ね?」
「一つだけ約束して。これ以上もう余計なことしないで。お願いだから」
結婚して一番幸せな花嫁にこんなことを言ってしまう自分の心の狭さに泣きそうになった。
これが優衣の余計なお節介だとしても、もう沢山だ。
今まで優衣に連れまわされた合コンは、観賞用の道具だったことは気付いていた。
今さら自分が幸せになったからって、幸せを分けてくれなくていいのに。
「あの、美春さん、優衣は」
「美春―! こっちこっち、ビンゴ始まるよー」
比呂さんが何か言いかけたけれど、振り返る気も起きなくて、そのまま友人の輪に入った。
ステージが真ん中だったおかげで、ステージを間に挟んで新郎グループと新郎グループに別れたので向こう側は見えない。それがちょっとだけ助かった。
「二位の温泉ペアチケット欲しいな」
「一位はUSJだって」
「三位の部屋の中でプラネタリウムも可愛いよね」
なんだがビンゴの賞品も、恋人とデートに行きそうな場所とか小物とかで溜息が出そうだった。