「ただ、隣に居たいだけ。」

〝ただいま〟と小声で言って静かに扉を閉めると、リビングに小さな明かりがついているのに気付いた。

テーブルに座って寝ている〝お母さん〟
ソファに寝ている〝お父さん〟

あ……連絡すんの忘れてた……

〝ごめん〟という思いを込めて二人に布団を掛けて自分の部屋へと戻った。


〝待っててくれる人が居る〟という暖かい気持ちと、真夜中まで騒いでたこともあって布団に入るとすぐに寝ていた。


「翔大くんっ!? 帰ってる!?」

「翔ちゃん、帰ってるー!?」

休みだというのに朝っぱらからバタバタと部屋へと向かってきたのは、お母さんと未空。

「遅くなるなら連絡ぐらいしなさい。翔大くんは、うちの息子なんだから。」

そして、お父さんには頬を軽く叩かれてしまった。

安心したように、その場に座り込む二人を見て、素直に返事をしていた。

〝息子〟と言われたのも嬉しかった。

心配かけて、ごめんって言ったら、ほっとしたように笑ってた。


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