俺様上司と身代わり恋愛!?
そこにあるのは、志田さんへのメール画面。
〝すみません。土曜日都合悪くなってしまったのでキャンセルさせてください。私から誘ったのに本当にすみません〟という、メール。
私が何も答えずにただ液晶画面を見ていたからか、痺れを切らせたのか、課長が私の隣に位置を移し、スマホを覗き込んだ。
私の様子がおかしいと気付いてのことだろう。
隠そうとすれば隠せたけれど……どうせ、説明するつもりだったから、だったら見てもらった方が早いと思いそのままにしていると、メール内容を見た課長が驚いたように私を見る。
当たり前だ。
課長には、志田さんを狙います宣言もしてるし、先週の金曜日なんて映画に誘えたって内容だけで十分以上も話を聞かせたんだから。
それを、こんな、別の日の提案もしていないメールを送ろうとしていると知ったら驚くに決まっている。
「なんだよ、これ。急用か?」と眉を寄せた課長に、高橋さんの事を言おうとして止める。
口外はしないって約束したんだから、例え課長の口の堅さを信頼していても言うべきじゃない。
でも、じゃあなんて説明しよう。
そう思い、合せていた視線を逸らし俯くと……察しのいい課長は「……高橋か」とため息をつくように言った。
どうして高橋さんの名前をピンポイントで言ってきたのかに驚いてバッと見上げると、課長は呆れたような表情で私を見ていた。