俺様上司と身代わり恋愛!?


「さっき駐車場の方から歩いてくる高橋とすれ違ったし、高橋が志田を好きなんじゃないかっていうのは見ていて分かってたから」
「え……っ」
「たまたまエレベーターで高橋と志田と三人になった事があって、そん時、高橋は異常なくらい志田の事チラチラ見てたし。
それ見て、もしかして……くらいには思ってたけど、今確信した。
おまえが志田にそんなメール送るなんて、誰かに遠慮してるとしか考えられないし、遠慮するような相手っていったら……って」

まぁ……志田さんを好きだって、私相手に言うだけであんなに真っ赤になって震えていたのだから、志田さん本人を目の前にした高橋さんはもっと表情に出てしまうのは目に見えている。

となれば、例え課長の目が節穴だったとしても気づく事なのかもしれない。

現に、私だってそういう勘は鋭い方じゃないのに、さっき高橋さんに何か言われるよりも先に〝もしかして志田さんを……〟って気付けたのだから。

でもそれじゃあ、口外云々の前に、高橋さん本人にもう少し態度に出さないようにしないとって注意しておかないとマズいかもしれない。

バレたのが課長だからまだいいけど、これがもっとノリの軽い人とかだったら問題だ。

高橋さんの恋心をからかったりするような人だったら……マズいどころの問題じゃないし、第一私だって嫌だ。

あんなに純粋な高橋さんが傷つけられるなんて、絶対に嫌だ。

そんな風に思い、明日会ったら早々に言おうと決めていると。
「馬鹿か、おまえは」と、呆れ声が降ってきた。

見上げれば、本当に馬鹿だとでも言いたそうな顔をする課長と目が合うから……じっと見上げながら「……だって、仕方ないじゃないですか」とボソッと返した。


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