俺様上司と身代わり恋愛!?


「呼び方も他のやつらには先輩って言ってんのに、茅野だけは〝茅野さん〟だもんなぁ。
ミスだとかを注意しても、茅野相手の時だけは気に入らなそうにしてるし」

おまえ何かしたのか、と視線で訴えてくる課長に、顔をしかめるのもバカバカしくなり、ため息で流す。

「もう多分、私の人間性が嫌いだとか、存在が嫌だとか……そういう根本的な理由だと思うんですよね。
生理的にダメっていうか、そんなので」
「でも、それにしたって先輩だろ。普通、あそこまで嫌わないし、あれだけ目に見えて嫌うってよほどだろ」

すぐに切り返してきた課長を、今度はため息で交わす事もできず……顔をしかめてじとっと見上げた。

「桐崎課長」
「あ?」
「黙らせていいですか」
「……黙ってください、の間違いだろ」

「自分で黙る気があるならさっさと黙ってください。さっきから桐崎課長の言葉が堪えるんですよ!
私だって今野さんの態度については結構本気で落ち込んでるんです。すっごい嫌われてるけどその理由も分からないし、だからああ私の自意識過剰なのかなとか思って、勇気出して今野さんに話しかけたり機嫌伺ったりしたけどやっぱり私にだけ冷たくて、そもそも私先輩なのに後輩の機嫌伺ったりする時点で、なんかもうどうなのかなとか情けなくなりながらも今日まで踏ん張って頑張って……」

「次から次へと出てくるな。結構思い悩んでたのか」

意外そうにしているところを見ると、どうやら呑気なタイプだと思われていたのかもしれない。

実際、多少呑気な部分はあるんだろうけど……それにしても気付かないでいるのは難しいくらいに、今野さんの私に対する嫌悪オーラはすごい。


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