俺様上司と身代わり恋愛!?
「ごめん! 同じくらいの年とか言っちゃったけど、茅野さんの方が全然年下なのに」
「あ、いえ。そう変わらないですし、気にしてないですよ」
「いや、でもごめん。融資課って女性社員少ないし、いてもパートのおばさんだから、そういうデリカシーみたいなの欠けてて……ごめん」
どっちかっていうと今の発言の方がデリカシーないのかな、とも思ったけれど言わなかった。
うわー、やっちゃった……みたいな横顔をさらに追い詰める事はしたくなかったし、この場に融資課のパートさんがいないんだから、とりあえずはセーフだし。
……なんか、可愛いなぁ。
そう考えて、デリカシーないのは私の方かもしれないと、ひとりでくすりと笑みをこぼした。
年上の男性を捕まえて〝可愛い〟はないかもしれない。
――人気があるから。
――桐崎課長もお勧めしてくれたし。
そんな他人任せの理由で狙おうなんて決めてたけど……なんか、ちょっとドキドキするかもしれない。
相変わらず反応しやすい胸を押さえこみながら、志田さんに笑顔を向ける。
「じゃあ、印鑑票あとで持って行きますね」
「ああ、よろしくね」
評判通りの爽やかな笑顔に、やっぱり胸がトクンと弾んでいた。