俺様上司と身代わり恋愛!?


手前に座った方が注文する事になるだろうなと予想して、「志田さん、奥にどうぞ」と言ってみたものの。

「そういうのは今は気にしなくていいから」とやんわり断られ奥に座らされてしまった上、やっぱり注文も志田さんにさせてしまった。

志田さんにとってはなんでもないことなんだとは思っても、こういう女の子扱いをされると嬉しくなる。
今までの恋愛のなかでは、あまり、こんな風にされたことはないから。

お店の前にあった黒く塗った板にアルコールのメニューもあったから、お酒も注文できるみたいだったけれど。
まだ週も半ばだしと控える事にした。

私自身がアルコールが苦手だからか、正直、お酒をがばがば飲む人はあまり好きじゃない。
だから「俺も実は苦手なんだよね」と情けなさそうに笑う志田さんには好感を持てた。

アルコールが得意じゃないのに接待とか、上司の相手とか頑張ってるんだなぁと思うと、好感度は今までだって高かったのに天井を突き抜ける勢いで上がり切っていた。

「志田さんも、漫画とか読むんですね」

運ばれてきた小エビのトマトクリームパスタを食べながら聞くと、志田さんは「普通に読むよ」と笑う。

志田さんにならってこのメニューにしたけれど、鷹の爪が入っているからピリッとしていてでもクリーミーですごくおいしい。

メニュー名が〝小エビ〟だから、小さいエビかと思っていたら意外にも巨峰の粒以上はありそうな大きさで、しっかりとプリッとしていて嬉しい。

< 56 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop