夜の図書室で
 僕はもういじめられていない。


「おとなしい、なにを考えているかわからない」人だと認識されたのか、嫌がらせはされなくなった。ただし、相変わらず一人だ。


 一人でいるのが好きなわけじゃないけど、独りにならないために、誰かを傷つけなければならないんだったら、別に、ひとりでもいい。


 高校生なったら、きっと、「こいつにだけは、嘘をつかない」「本当のことを言おう」と思えるような、いいやつと出会えるはずだ。そう信じることにした。思いこみでもいい。永遠に不幸が続くなんて、ない。


 友達になりたいと思える人に出会ったら、そのときは……。「友達になりたい」と思われるような人になる。いまはまったく、そうじゃない。けど、僕なりに、頑張ってみようと思っている。
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