にゃおん、と鳴いてみよう
エピローグ

 「はい、ここが今日から住むお家ですよー」


ミネちゃんに連れてこられたのは、以前とは別のアパートだった。前より大きなところで、階段とかいたるところから、他の動物の匂いがする。


「ここはペット可だからね。でも色々ルールがあるから、モカちゃんにも頑張ってもらわなきゃいけないんだよ。他の住人とケンカしたらダメだからね」


ふむふむ。
でも頑張るよ。ミネちゃんと一緒に暮らすためだもん。


「とりあえずは、お部屋に慣れてね。トイレも場所変わったからね。ふう、これから大変だぁ。家賃も上がったからいっぱい稼がなくっちゃだし。通勤時間も今までより二十分も長いんだから」


鼻息を荒くするミネちゃん。

そうなの? 大変なの? じゃあ、あたし、手伝ってあげるよう!

あたしはミネちゃんの腕の辺りにすり寄った。ミネちゃんのくるくるした髪の毛が揺れる。この髪見てると、ウズウズしちゃう。
ミネちゃんは髪を指に巻き付けながら、ぽそりと話し始めた。

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