にゃおん、と鳴いてみよう

「でもね、モカちゃんが居てくれる方がずっと大事なんだ。私、実はね、モカちゃんに出会った頃、すっごく落ち込んでたんだよ。一ヶ月間に失恋したばっかりで、いつも泣いてばかりいた。私なんて誰からも必要とされないんだって。だけどモカちゃんが来てから、そんなこと考える暇もなくなって、気が付いたら毎日、すごく楽しかった」


指に巻かれた髪が離れた拍子にくるんって揺れる。
ウズウズして、お話しの中身がよくわかんなくなっちゃう。


「モカちゃんと一緒に暮せなくなってからは、思い出すのはモカちゃんばっかりだった。もう彼の事なんかどうでもよくなってたんだよ。モカちゃんのお陰で、失恋の痛みなんて吹っ飛んでた」

「にゃー」


シツレンってなんだろう。
よくわかんないけど、あたしが居なくて寂しかったのね?


「モカちゃんがいてくれたら、私きっとずっと元気で居られる。大好きよ、一緒に暮らそうね。ずっとよ?」

「にゃーおん!」


元気よく、お返事をして尻尾を揺らす。

あたしも、ミネちゃんが大好きよ?
ずっと一緒にいようね!

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