アイツなんて大っ嫌い






その、一週間後………










『今日から、私たちと一緒に暮らす
檜山 陸斗くんだ

実の夫になる人だから
みんな、仲良くしなさい』




「よろしくお願いします……」










私の家にまたあの男が来た!!

しかも、私たちと一緒に暮らすと言っている!!










『実、良かったね!
彼氏じゃなくて、夫だよ!

彼氏も夫も捜さなくてよくなったじゃん!』




「馬鹿言わないで、春!
ちょっと、お父さん!!

どういうこと!?説明して!」










妹の春が、ニヤニヤと私に言う中……

私は、今の状況を説明してもらおうと声をかけた









『いやー、お父さんたちも
陸斗くんの両親たちもお見合いは焦り過ぎたってことで

まず、同居からして
仲を深めることからだと考えたんだよ



実の性格で、陸斗くんの家に連れて行って失敗したら困るから

陸斗くんに、こっちの家で一緒に暮らしてもらうことに決めたんだよ』






「勝手なこと決めないでよ……っ!!」





『もう決まったことなんだ
実は、陸斗くんと仲を深めなさい』





「ふざけないで……っ!!」










両親は、男を見て微笑むと……

空いてる部屋に男を連れて行った










『なにそんなに怒ってるの?
陸斗さん、普通にカッコイイじゃん

あんな人と結婚するんだよ?
喜びなよ』




「私は嫌なの!!
好きでもない男と結婚する身にもなってよ!!」




『だから、今から仲を深めていけばいいじゃん』




「じゃあ、代わってよ!
春がアイツと結婚して!」




『別に私は結婚してもいいけど〜
お父さんもお母さんも、それは許してくれないでしょう〜?』










両親は、一度決めたら絶対に実行する

あの男と結婚すると決めた以上……


私は、絶対に結婚しなければならない










あー、もう最悪………っ!!

なんとしても、この婚約……


無しにしてやる…っ!!





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