好きだけど、近づかないでくださいっ!
俺がお前の顎に手を掛ける。それって最近、はやりの顎クイ。

そんなことされたらそのままバタンキューだ。急いで顔を上げた。


「そんなに嫌がらなくてもいいだろ」


久しぶりに視線が重なった課長は怒っているけれど、かっこいい。でもそんな風ね目を合わせられるのも十秒が限界。

それ以上合わせていたらまた、お腹の底が熱くなる。


「本当、態度悪いな。まあでも、もう決定だ。戸松鈴、お前は今日から俺の・・・小間使いだからな」


「む、む、無理です。そんなこと出来ません」


「俺に口答えするくらいなら仕事でミスをする回数を減らすんだな」


「・・・公私混同は良くないと思います」


私が言えた立場ではないけれど、なんとしてもそれだけは避けなくては。絶対にとんでもないミスを犯すに決まってる。


ここは譲ることは出来ない。
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