好きだけど、近づかないでくださいっ!
「か、課長?どこか停めていただけないでしょうか?」

「・・・てめえ、また避けようとしてんじゃねえかよ。どこの世界に前より後ろの席が酔わねえ車があんだよ。絶対停めてやんねえからな。もし、勝手に開けたら本気で置いて帰る。それが嫌なら黙って乗ってろ」

あー怒らせてしまった。

でもやっぱり心なしかさっきよりも意識がましになってきた気がする。ということは・・・私、本性の課長は恋愛対象外ってこと?


「なんだか酔いが冷めました。そして、お腹が空きました。なのでさっさと行ってください。もう休憩いりませーん」


「てめえ、何なんだよさっきから。あーもう休憩抜きで飛ばすから覚悟しとけよ」


やっぱりそうだ。この口の悪い俺様は好きでもなんでもない。

だから、こんな風に二人でいるときはあえてこの俺様を出させるようにすればスキサケにはならない。


私の言葉に挑発された本性の課長。もとい俺様ヤローは本当に言葉通り、車を飛ばしてカーナビの到着時刻を三十分も短縮した。
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