完璧なカノジョの秘密
「…やべー、マジもう家帰れ…」
「…………はい?」
頭を抱えて項垂れる清人に、私は聞き返す。
準備に2時間以上を要したっていうのに、この努力の結晶を、たった今の「帰れ」で水の泡だわ!
「そんな、帰んなきゃなんないくらい、変なの、私…」
文句の1つでも言ってやろうと思ったのに、自分でも、驚くくらい情けない声が出た。
「あ……?ち、ちげーって、そういう意味じゃなくて…だな」
ーカランカランッ
清人は、下駄を鳴らして、私のところへとやって来ると、そっと私の首筋に手で撫でた。
私は、それを驚きながら見上げる。
わっ……下駄のせい?
もともと背は高いなぁとは思ってたけど、今は、なお高く見える。
「綺麗すぎっから……他の奴に見せたくなかったんだよ」
「っ!!」
「帰れとか言って、悪かった。まりあは……綺麗だ、すごくな」
いつもなら……悪かったなんて言わない。
絶対に照れ隠しで逆ギレしてくるはずなのに、どうして今日はそんなに素直!?
ヤメテよ、そんな直球で言われるの、すごくドキドキするじゃん…。