恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
vol.5

人狼の秘密

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どれくらい経ったのか分からなかったけど、目覚めたら夜中だった。

相変わらずズキズキと頭が痛む。

喉がカラカラに乾いてて、耐えられない。

顔をしかめながら身を起こして初めて、ベッドの上だと分かった。

きっと雪野先輩が運んでくれたんだ。

途端に、またしても胸がムカムカしてきた。

……どうやら本当に、先輩の事を考えると具合が悪くなるみたいだ。

……なんでかは解んないけど。

私は溜め息をつくと一階に下りて、キッチンを目指した。

……げっ。

キッチンに足を踏み入れた途端、ギクッとした。
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