恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
冷蔵庫の前に、雪野先輩がしゃがんでいたから。

……なにしてんの、冷蔵庫開けたいのに。

退いてほしい。

私は、眉を寄せて先輩の後ろ姿を見つめた。

……うそ……でしょ?

先輩の行動に、ドキンと鼓動が跳ねた。

だって。

だって先輩が……ビリビリに破られた私の画を一生懸命貼り合わせていたから。

一心不乱に紙切れと化した画を拾い、繋がりを確認しては裏返し、丁寧にテープで貼り合わせていく先輩。

な、んで……。


『殺されてぇのか、お前は』

『テメェ、ぶっ殺すぞ』
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