恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》
そう言った私を、先輩が甘く見つめた。

「瀬里……愛してる、心から」

きっとママやパパに話したら、ママゴトみたいな約束だと思われちゃうよね。

その歳でなに言ってるのって。

でも、私は真剣だ。

すると先輩が、私を見つめて静かに言った。

「瀬里、お前も分かっている通り、俺は普通の人間じゃない。
人狼は日本だけじゃなく、世界中に存在するし、勿論友好的な奴らばかりじゃない」

私はしっかりと頷いた。

「それに人狼だけじゃなく、時には種族の違う者達と戦わなきゃならない時もある」

「うん」

先輩が私をしっかりと見つめた。

「けど、お前の事は絶対に俺が守る。何からも、どんな相手からも」
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