御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
(半分仕事……なんだよね。本当に私がついてきてもよかったのかな……。)
ハジメがマリンセンターで事務手続きをしている間、オーナーズルームで待っている美月に、ミネラルウォーターと薬を持って雪成が戻ってきた。
「念のため、酔い止めを飲んでおくといい」
「はい、ありがとうございます」
カプセルを口の中に入れ水で流しこむ。
冷たい水が喉を通っていく感触に美月が胸のあたりを撫でていると、雪成がソファーの隣に腰を下ろし、唇のあたりを指で拭った。
「無理を言って悪かったな」
「……雪成さん、強引なんですもん」
「それは自覚してる」
唇から頬に雪成の手が移動する。
「俺は強引で、ワガママで、用意周到な男なんだ」
その声色は、冗談で流してしまうには引っかかる、真摯な響きがあった。
「雪成さん……?」