御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

 幸い午後の秘書室には誰もおらず、美月一人だけだった。

 気分転換に買いに出た、ラーメン一杯分のカロリーだというスターバックスの新作を飲みながら、メールの整理をしていた美月は、
「やっぱりちゃんと話をしよう……」
と、決意した。


(今日は木曜日……今日で雪成さんの“私用”は終わりだ。私には話したくない内容かもしれないけど、聞かないままじゃ、どんどん悪い方向に思考が向いてしまう。だから菜穂さんのこともちゃんと聞いて、今後私はどうするべきなのか、心を決めよう……。)


 雪成とちゃんと話をすると決めただけで、心が少しだけ軽くなる。


「そうよ……山邑さんだって言ってたじゃない。話さないことには状況は良くならないって。彼の言う通り……あとは私が勇気を出すだけよ……」


 その瞬間、目の前の電話が外線着信を知らせる。


 ドキッとする美月だが、
「はい、副社長秘書室、森田です」
『あ、森田さん? 寺前(てらまえ)です』
 電話の主は社長秘書の寺前だった。


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