御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「やーらしー」
完全に、いつものからかうモードである。
「うう……」
言い返せずに涙目になると、さらに雪成は距離を詰めてくる。
「顔、真っ赤だな」
「わかってますっ……もうからかわないでください」
「はいはい」
頰をつかんでいた手が離れる。
漆黒の瞳が美月を穏やかに見下ろし、それから優しげに細められた。
「お前はいつも力一杯の全力投球だな。たまには肩の力抜けよ。適当に」
「そんなの……」
確かに自分でも時折から回っているような気がするのだが、力を抜け、適当にしろと言われても、これが自分だ。