御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
相手が誰かなんて今更考える必要もない。
状況から答えは明らかだ。
(そっか……そうなんだ……。)
頭がボンヤリする。
美月の思考は完全に停止してしまった。
せっかく出された料理はほとんど口をつけられたなかった。
申し訳なく思いながらも、いい気分で酔っ払っている社長をハイヤーに乗せ、タクシーを拾って帰宅する。
もちろん帰る先は六本木の雪成のマンションではない。自分の部屋だ。
まさかこんなに早く帰ることになるとは思わなかったが、たった十日かそこらの時間だからこそ、あれは夢だったのだと思えてくる。
窓を開けて空気を入れ替えたあと、シャワーを浴びてベッドに潜り込んだが、とても眠れそうにない。