御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

【迎えに行く】


「早い……」


 ありがとう、と返して美月はカーテンを開ける。
 東京の夜が明けかけていた。


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 出社すると同時に、美月は副社長室から呼び出しを受けた。

 定時の一時間前に来た美月よりも早いとは、相当早い出社である。


「失礼します」


 美月がドアをノックして中に入ると、デスクの向こうに雪成が立っていた。

 背後一面がガラス張りになっているので、朝日を浴びてキラキラと光る日本橋の景色が鮮やかである。


「……昨日、どこにいた」


 雪成は煙草をくわえていた。
 一瞬、体が動きかけたが、よく見れば雪成はガラスの小皿を持っている。


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