御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

 その日は運良く雪成は外部会議に出かけ、美月は寺前の補佐で、本社会議の手伝いに駆り出されることになった。とりあえず顔を合わせずに済みそうである。



 会議室には美月と寺前の二人だけだった。


「昨日は大丈夫だった?」
「はい。社長も橋から落ちませんでしたし」


 コピーした資料を円卓の上に並べながら、美月は寺前の問いにうなずく。


「あはっ、そうそう! 落ちなくてよかったわ」


 美月のあとから、ペットボトルのお茶をどんどんと勢いよく並べていく寺前は、快活に笑った。


(いろいろあったといえばあったけれど、行ってよかったんだんだよね……たぶん。)


「寺前さんこそ、お子さん大丈夫でした?」
「うん。今朝はケロッとしてたわよ。一応義母の所に預けたけどね。“早紀江さん、秘書なんて適当にやってる仕事、辞めたっていいんじゃないかしら〜息子ちゃんがかわいそうじゃない〜”って言われて、切れそうになったけどねっ!」


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