御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「親友だろ。私だって昔は美月に頼りっきりだったじゃないか。お互い様だよ」
「うんっ……うんっ……」
そうは言っても、自分の方がずっと頼りきりなはずなのである。
しのぶの親友として恥ずかしくないよう、頼りにしてもらえるような、そんな自分でありたいと思う美月だった。
そうやってひとしきり泣いて、顔を洗って戻ってきた美月のグラスに、しのぶは新しく日本酒を注ぎながら眉を寄せる。
「で、あと下ろすとしたら、滉一の分だな」
「うん。出来たらでいいんだけど……」
滉一に振られてからまともな会話は全くしていないのである。
今更自分が話したいと言って、聞いてもらえるのかと不安になったが、
「バーッカ、もっと図々しくなれ! 美月には十分、その権利があるっつーの!」
しのぶは、バシッと美月の肩を叩く。