御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「あははっ、完全にお父さん目線ね。まぁ森田さんは長く付き合ってる彼氏がいるしね……で、彼と結婚するの?」
「いずれは……はい」
その瞬間、雪成は呼吸を忘れた。
頭の上にぴしゃりと雷が落ち、彼から言葉を奪う。
だが目の前の二人は、そんなコトはにはまったく気づかず、和やかに会話を続けた。
「高校生の時から付き合ってるんでしょう、ピュアだわ〜」
「ピュアとかそんなんじゃ……ただ、彼以外には考えられないっていうか……あー、もう恥ずかしいですね。汗かいてきました」
彼女が笑うと、ふっくらとした頰がピンク色に染まる。
「先生が最近血液検査で引っかかってしまって、お菓子が当分禁止になっちゃったんですよ。だからお菓子を食べるのは主に私の仕事です」
そして彼女は、自分のすべすべした頬を手のひらで撫で柔らかく微笑むと、丁寧に頭を下げ立ち去ってしまった。
(結婚……するのか。)