御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「だから……それから、とりあえず誰にも奪われたくないから、そばに置こうと決めた」
雪成ははっきりそう言って、目を丸くして自分の話を聞いている美月に、頭を下げた。
「すまなかった」
「えっ、いや、あの……」
美月は美月で、たった今雪成から話してもらったことを聞きながら、それを事実と受け止めるには理解の許容範囲をこえていて、呆然とするしかない。
「あの……私がここに採用、された、のは……?」
「……」
雪成は美月の問いに苦虫をかみつぶしたような表情になる。
「……興信所に調べさせて、春、東京に出たことを知った」
「はい」
「だから、ありとあらゆるところに募集をかけた」
「……え?」
「職安から派遣会社、ありとあらゆるところにだ」
「……それは、その……」
「甚だしい、職権乱用だっ!」