御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

「あの、ちなみに、三回めっていつですか……?」


 抱きしめられたまま、美月は問いかける。


 一度めが傘を貸したとき。
 言われて思い出したが、確かにそんなことをしたような気がする。

 そして二度めが、税理士事務所のおつかいで出かけた先のとき。
 これもなんとなく、そういえばそんなことがあったなぁ、という程度のことである。

 だが三度めのことを雪成は言わなかった。

 自分の行く末を考えたきっかけはあったようだが……。三度めがいつなのか。ここまで話してくれたのだから、どうしても聞きたかった。


「……言わなきゃダメなのか。今、意図的に話さなかったの、わかってただろ」
「聞きたいです」


 すると雪成は、
「もうこれ以上軽蔑されたり呆れられることもないと思いたいが……どうだろうな」
と、ため息をつく。


 よっぽど話したくないらしい。
 だが無言で見つめてくる美月に押されたのか、しぶしぶといった感じで口を開いた。


「美月のことを調べさせた後すぐ、もう一度仕事にかこつけて、あの街に行ったんだ……」



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