御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
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「美月!」
呼ばれた声に振り返ると、向こうからジャケット姿のしのぶが駆け寄ってくるのが見えた。
「しのぶちゃん!」
一瞬人の目も忘れて、きゃーっと喜んで駆け寄ると、そのままいつものようにハグをされる。
「元気だったか?」
「元気だったよー、しのぶちゃん、スーツになるとまたカッコいいね。ほんと宝塚の人みたいだよ」
ほっそりした体と長い手足を黒のジャケットとパンツに包んだしのぶは、相変わらず人目を引いた。別に男装しているわけではないのだが、妙な色気があるのだ。
夜の六本木は人通りも多く、しのぶがチラチラと行き交う女性に見られているのも当然だった。
「とりあえずめっちゃくちゃ腹減ったから、何か食おうぜ」
「うん。でもどうしよっか」