御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「てか、あの軽薄で軟派な山邑の御曹司は、お前にちょっかい出してねぇだろうな?」
端正な顔には「そんなことになったらあいつを三枚におろす」と書いてある。
「ないよ、ないない。ほんと、なんだかんだ言って、山邑さんは雪成さんとの関係をとても大事にしてるから、私なんか最初っから対象外にしてるよ。今日だって、いつ人妻になるんだーってからかってきたくらいだし」
美月は笑い話のつもりで話したのだが、それを聞いてしのぶは、持っていたフォークを置いて、真面目な表情を作った。
「いや……私もそれは思ってた」
「えっ⁉︎」
「だってさほら、地元の同窓会のあれから、もっぱらの噂だからな」
「あー……」
「派手にやったからな、小鷹さん」
しのぶは苦笑して、頬杖をついた。
「でもあのおかげで、美月を可哀想だとか言う奴はいなくなったし、滉一だって、悪く言われなくなったぜ」
「そう、なの?」
「お前が幸せになったからだろうな」