御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

「うん?」
「あ、たぶん私です!」


 不思議そうにロビーを出るハジメを、慌てて追いかけた。


「おおおー、CBR1000RRだ! カッケェ!」


 いぶかしがるでもなく、ハジメは喜んで飛び出して行った。

 リゾートの車止めで停車する一台の大型バイク。ホンダCBR1000RR。しのぶの愛車である。


「しのぶちゃん!」


 手を振りながら駆け寄ると、フルフェイスのヘルメットを外したしのぶが、そのまま美月を抱きしめた。
 背の高いしのぶに抱きしめられると、かかとが持ち上がってしまう。


「しっ、しのぶちゃん、くるしっ」
「バーカ、このくらいさせろよ」


 しのぶは深いため息をつきながら、美月を抱く腕に力を込める。



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