御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

「清水酒店さんにお話だけはうかがってました。総領娘がようやく跡を継ぐ気になってくれたと」
「……山邑さん、しのぶちゃんが跡継ぎだと名乗ってないのによくわかりましたね」


 ハジメの言葉に、美月もしのぶも驚いていた。

 清水酒店は、地酒や日本酒の品揃えは四国一といわれる、地元では知らぬ者はいない大きな酒屋だ。

 そして、しのぶは一人娘なのだが、なにしろ身長は百七十後半のスラリとしたモデル体型で、化粧っ気はゼロ。まず女性と見られないのである。


「美人だからね。それにお父さんによくにてらっしゃるし。強そうな目とか、唇とか。いいなぁ……好きだなぁ……」


 あっけらかんと言い放つハジメに、しのぶは眉を寄せ、それから隣の美月に視線を向けた。


「美月、大丈夫か。お前、口説かれまくってんじゃねぇのか」
「いやいや、山邑さんのこれは全部冗談だから……」



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