御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

 新鮮な魚介をメインにしたイタリアンのミニコースを、レストランの外のバルコニーで食べる。

 波の音と潮の匂い、どこまでも広がる青い空。最高のシチュエーションである。


「おい、失敗した。めっちゃくちゃウメェぞ。完全に飲みたくなるメニューじゃねぇか」
「ふふっ、おいしいね」


 パクパクと魚介のサラダを口に運ぶしのぶは、ふと手を止めて、少しまぶしそうに眼下に広がる瀬戸内海を見つめる。


「実は昼休み、コーイチから連絡あってさ。お前と会ったって」
「うん、昨日本人から聞いたよ。婚約するんだってね」
「……だからぜってーあいつには美月の連絡先教えなかったんだ」


 確かに、知らないでいられるなら知りたくなかった話である。
 しのぶの思いやりが胸にしみた。


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