御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
振られてから二ヶ月間、そんなことばかり考えていた。
私がもっと魅力的だったら。
私がもっと面白い人間だったら。
私がもっと頭のいい人間だったら。
私がもっと目を見張るような美人だったら。
自分がダメだから振られた……。
言い出したらきりがない、そんな自分へのダメ出しで、完全に疲弊した美月は、ある夜唐突に思ったのだった。
このままじゃ自分がダメになる。この街を出て行こう……と。
結果、美月は東京で仕事を得て、ここにいるときよりも多少は、滉一のことを考えなくて済む時間が増えているところだったのだ。
(だけど本当に昨日は驚いたな……。副社長……雪成さんがいてくれたから、泣かないで済んだけど。)
一人だったら絶対に耐えられなかったと、今更ながら思う美月である。