御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
そしてしのぶは、長い足を組みグサグサとイカやタコをフォークに突き刺し、口の中に入れる。
「美月、いつまでこっちにいんの」
「金曜日には東京に帰る予定よ。といっても直帰でそのまま土日が休みだから、いつ帰ってもいいんだけど」
「そっか……」
しのぶは長い足を揺らしながら、唇を噛む。
「その、金曜日なんだけどよ……」
しのぶは言い淀みながら、結局重いものを吐き出すようにため息をついた。
「滉一主催の同窓会あるんだよ」
「……同窓会」
そういえば、高校の同窓会幹事は滉一だった。
数年に一度開催される同窓会に集まるのである。
美月も過去何度か、一緒に行ったことがある。
「ここまで話せば気付くと思うけど。多分ろくなことになんねぇから。美月は行くな。私も行かないし」
しつこいほどに念押しして、しのぶは山邑リゾートをあとにした。