御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
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(滉一君は、婚約者として翠子さんを連れて行くってことだ……。)
美月はヴィラに戻り、一回のソファーでぐったりと体を横たえていた。
何度平気だと思っても、傷ついたりなんかしないと思っても、滉一は美月の心をカンナのように薄く薄く、削って、いつか心を失ってしまうような気がする。
そして一瞬気がそれたとしても、ヒリヒリとした痛みはぶり返してしまうのだ。
(時間が解決してくれるのを待つしかないのかな……。三年も経てば、そんなこともあったよねって笑えるようになるのかな……。)
けれど美月はどうしても、そんな未来が想像できなかった。
五年後も十年後も、思い出しては泣いてしまいそうな気がした。
そのくらい、滉一という存在は美月の中で【側にあって当然】だったのだ。